離婚が具体的な視野に入った時、通常は協議離婚をめざすことからはじめます。しかし、話し合いを続けても合意にたどりつけない場合や、相手がまったく話し合いに応じないような場合、協議離婚は成立しません。
そういうケースでは、家庭裁判所に離婚調停の申し立てを行います。離婚を求める夫婦の一方が申立人となり、他方を相手方として第三者を会しての話し合いが始まるのです。
一般には「裁判」という言葉がよく知られているので、いきなり裁判を起こしたいと思うかもしれませんが、「調停前置主義」という考えに基づき、まず調停での話し合いを経なければならないという制度があります。
申立てが受理されると、調停委員の名前で申立人と相手方それぞれに、裁判所が決定した調停期日の連絡(調停期日呼出状)が郵送されてきます。調停は、男女1名ずつの調停委員が、申立人と相手方それぞれの言い分や事情を聞いて問題点を整理したり、今後の調停の方向づけをします。
特別なことがなければ、申立人と相手方がいっしょに入室して話を聞かれたり、顔を合わせて言い争いになったりすることはありません。
では、それで安心かというと、そうでもないのが現実です。むしろ同席しないことが不利に働いてしまうこともあります。それが「心証」というものです。
相手がとても雄弁だったり、調停委員に泣きつくのが上手だったりすると、あっという間に不利な状況に立たされてしまうことがあるのです。調停というと事務的で冷徹な印象があるかもしれませんが、実際には人間が人間の話を聞いて判断していく作業ですから、気をつけるべきでしょう。
さりとて、調停は出頭しないと、話が一方的に進められ不利になることもあります。相手にどんなに不満があろうとも、出頭しなければ調停委員の心象も悪くなります。
どちらかが出頭しなかったり、双方の意見がどうしても折り合わない場合は「調停不成立」となり、審判離婚や裁判離婚の方法をとることになります。
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