夫婦関係が悪化して「離婚した方がいいかも」と思っても、本当に離婚するべき状況なのか、判断するのは難しいものです。
そこで今回は、離婚するべきかを見極める「離婚危険度」のチェックリストをはじめ、離婚した方がいい夫婦の特徴、離婚した方がいいか悩んだ際にするべき行動・対処法をご紹介します。
離婚するべき?終わっている夫婦か離婚危険度をチェック
「夫(妻)との生活が苦痛。離婚した方がいい?」「自分たちはもう終わっている夫婦なのか」「離婚すると決めたけれど、本当に離婚していいのか不安」。
このように、離婚した方がいいかお悩みの方は「離婚危険度チェックリスト」で、離婚するべき状況なのか調べてみましょう。
現在の夫婦関係や自分の気持ち、離婚しても経済的・精神的に自立して生活できる準備・覚悟が整っているのかをチェック。それによって、離婚するべき状況なのか、あなたの離婚危険度がわかります。
次の質問項目のうち、当てはまるものをチェックしてください。
離婚危険度チェックリストの質問からわかることとは?
「離婚危険度チェックリスト」で診断した結果、あなたの離婚危険度はどれくらいでしたか?
ここからは、あなたが当てはまった質問項目の傾向から、離婚するべき状況なのか、「終わっている夫婦」なのか、詳しくみていきましょう。チェックリストの質問項目をもとに、「メンタル」「環境」「お金」「夫婦関係」の4つの分野に分けて解説していきます。
離婚後のダメージを乗り越えられる「メンタル」は備わっているか
問1 一人でいることが苦痛でない。離婚後に一人になっても精神的にやっていける自信がある
問2 離婚後、周囲からの中傷にもめげない覚悟ができている
問3 ひとり親になっても子どもを幸せにするという、強い信念を持っている
問8 健康に自信がある
問10 離婚を恥じない、後悔しないという覚悟がある
これらの項目からは、離婚後のつらい気持ちや苦しみを乗り越えられる「メンタル」が備わっているか、準備ができているかがわかります。
離婚後、寂しさや孤独感、転居や仕事など生活環境の変化、経済的な不安・困窮などによって、大きな精神的ストレス・ダメージを抱えることもあります。
離婚を決断する前に「なぜ自分は離婚したいのか」「離婚するとどんな問題や苦労があると考えられるか」「それでも自分は離婚したいか」など、あらためて自分自身の気持ちについてよく考えることが重要です。
離婚を相談できる相手など「環境」は整っているか
問4 両親や兄弟姉妹、子どもが離婚に賛成している
問9 親身になって相談に乗ってくれる家族や友人がいる
これらの項目が多く当てはまった場合、離婚に関して相談できる相手がいるなど「環境」が整っているといえます。
あなたの気持ちや考えを理解し、尊重してくれる「相談相手」がいるというのは、大切なポイントです。
感情にまかせて離婚して後悔しないためにも、まずは信頼できる第三者に相談し、意見を聞いて冷静に考えてみるといいでしょう。
離婚後の生活に必要な「お金」の準備はできているか
問5 離婚後に住む場所を確保できる
問6 当座の生活費がある
問7 現在、仕事に就いている。または仕事を選り好みせず、働く意欲がある
これらの項目からは、離婚後に経済的に自立して生活できる目途が立っているかがわかります。
生計をともにしていたパートナーと離婚することで、離婚後に生活費が減り、経済的に苦しくなるケースもあります。離婚する際は、離婚後の生活を見据えて、お金や仕事、住まいの準備もしておきましょう。
自分たちは終わっている夫婦?「夫婦関係」の危険度
問11 料理の品数が少なくなった
問12 洗濯物を別々に洗うようになった
問13 夫(妻)が全く文句を言わなくなった
問14 夫婦で管理している通帳や印鑑がいつも保管している場所にない
問15 夫(妻)が人生論の本を読んだり、自己啓発セミナーに行き始めた
問16 夫(妻)が資格取得に励んだり、仕事を探したりしている
問17 夫(妻)からのメールやLINEがそっけなく、用件のみになった
問18 夫(妻)が芸能人の離婚話に食いついて、夫側(妻側)の味方をする
問19 夫(妻)に離婚した友達が増えた
これらの項目が多く当てはまった場合、夫(妻)の自分に対する愛情や関心が薄くなっており、夫婦関係の終わりが近づいているかもしれません。
もしパートナーと離婚したくない場合は、早めに夫婦関係の修復を図るなど対処しましょう。
離婚した方がいい夫婦の特徴とは
夫婦が離婚する理由はさまざまであり、「離婚した方がいい夫婦の特徴」というのも、必ずしも断定できるものではありません。
とはいえ、世の中の夫婦がどのような理由で離婚しているのかを知っておけば、離婚するべきかどうか判断するうえで一つの参考材料となるはずです。
ここでは、裁判所が公表している「令和4年 司法統計年報(3家事編)」の「第19表 婚姻関係事件数―申立ての動機別申立人別」をもとに、主な離婚理由をみていきましょう。
性格が合わない(性格の不一致)
離婚の理由として、男女ともに最も多いのが「性格が合わない(性格の不一致)」です。
性格が合わないと感じるポイントは夫婦によってさまざまであり、一概には言えませんが、具体的には以下のようなものが考えられます。
- 物事に対する価値観や優先度の違い
- 金銭感覚の違い
- 子どもの教育方針
性格が合わない相手と一緒に暮らすのは、大変苦痛であり、耐えがたいことです。
離婚理由として最も多いことからも、性格の不一致というのは夫婦にとって致命的な問題といえるでしょう。
精神的に虐待する・暴力を振るう
「精神的に虐待する」といったモラルハラスメント(モラハラ)や、「暴力を振るう」といったドメスティック・バイオレンス(DV)を理由に離婚するケースも多くみられます。
「モラハラ」とは具体的に言うと、大声で怒鳴る、暴言を吐く、相手の人格を否定する発言や態度をとる、無視をするなどといった行為が挙げられます。
モラハラにしてもDVにしても、被害を受けた本人は心身を傷つけられるだけでなく、場合によっては命の危険にかかわるおそれもあります。
こうした状況で結婚生活を続けるのは困難であり、離婚に至ると考えられます。
生活費を渡さない・浪費する
収入があるにもかかわらず、パートナーが「生活費を渡さない」、ギャンブルなどで借金を繰り返すなど「浪費する」といった、お金に関する問題も離婚の理由として多くみられます。
こうした「生活費を渡さない」「浪費する」といった行為は、相手の金銭的な自由を奪うことで、相手を追い詰める「経済的DV」ともいわれます。
また、法律面からみても、民法752条において「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定められています。したがって、生活費を渡さないことや過度な浪費は、民法が定める「夫婦は互いに扶助する」という義務に違反する行為ともいえるでしょう。
異性関係(浮気・不倫など)
浮気や不倫はパートナーに対する裏切り行為であり、夫婦間の信頼関係が大きく崩れる原因になります。
一度崩れた信頼関係を取り戻すことは容易ではありません。浮気や不倫をしたパートナーとの関係修復は困難と判断し、離婚に至るケースも多いようです。
性的不調和(セックスレスなど)
「性的不調和」とは具体的に言うと、セックスレスのほか、性的な嗜好が合わないといった性に関する価値観の不一致などが挙げられます。
「性的不調和」は一見すると、性格の不一致やモラハラ・DV、金銭面など他の離婚理由に比べて、離婚に至るほど致命的な問題ではないように思えるかもしれません。
しかし、性的な価値観が合わないことで、離婚に至るケースも一定数おり、決して軽視できない問題だといえます。
家族・親族と折り合いが悪い
結婚すると夫婦で互いの家族や親族と関わることになります。
夫婦仲が良くても、相手の家族や親族と折り合いが悪いと、夫婦の関係性に悪影響を及ぼすことも。
たとえば、「家庭や育児に関して、パートナーの親がしつこく口出ししてくる」「会うたびに嫌味を言われる」などといったことが積み重なると、大きなストレスとなります。
そして、そのつらさをパートナーに相談しても理解してもらえないと、パートナーを信頼できなくなり、夫婦仲が悪化して離婚してしまうケースもあるようです。
離婚した方がいいか悩んだらするべき行動・対処法
離婚するべきか悩んだら、具体的にどうすればいいのでしょうか。
ここでは、離婚した方がいいのか悩んだときにするべき行動・対処法をご紹介します。
行動することで新たな気づきがあったり、考えが変わったりして、離婚するかしないか、自分なりの結論が見えてくる可能性があります。
夫婦で話し合う
離婚した方がいいか悩んだら、まずは夫婦でよく話し合いましょう。
コミュニケーション不足が原因で、夫婦のすれ違いが起こっている可能性もあります。パートナーに対して自分が何を不満に感じているのかを伝え、相手の考えや気持ちを確認しましょう。
互いの考えや気持ちが理解できれば、問題解決に向けて前に進んでいける可能性もあります。
夫婦で話し合う際は相手の話を否定したり、途中で遮ったりすると、相手も反発して口論になってしまうので注意。相手の話を冷静に最後まで聞くことが重要です。
専門家に相談する
離婚するべきか迷ったときは、離婚カウンセラーや弁護士などの専門家に相談するのも手。
第三者の立場から専門的なアドバイスをもらえるので、離婚するかしないかを判断するのに参考になるはずです。
離婚した方がいいか悩んでいる場合は、離婚カウンセラーに相談するのがおすすめ。
離婚カウンセラーであれば、離婚するべきかどうかだけでなく、夫婦関係の修復などさまざまな悩みに対応可能です。離婚の悩みで疲れ、傷ついた相談者の心のケアをしながら、今後どうすべきか一緒に考えてくれます。
もし、離婚の手続きなど法律面の相談をしたい場合であれば、弁護士に相談しましょう。
別居する
離婚するかどうか決断する前に一度、別居を検討するのもいいでしょう。相手と距離をおくことで、冷静に考えることができるだけでなく、離婚後の生活もイメージできます。
ただ、別居するには引っ越し費用や生活費などが必要であり、お金がかかる点がネックといえます。
離婚後の生活を想定した準備をしておく
離婚するか迷っている段階であっても、離婚後、経済的に自立して生活していけるように、お金や住まいに関する準備を進めておくと安心です。
たとえば、専業主婦で働いていない場合は仕事を見つける、引っ越し費用など離婚後の生活費を貯めておく、子どもがいる場合は自治体などによる「公的支援制度」を確認するといいでしょう。公的支援制度の例として、ひとり親家庭に対して支給される「児童扶養手当」などがあります。自分が住んでいる自治体の公的支援制度や利用できる条件などを調べておきましょう。
離婚するべきか悩んだら、離婚カウンセラーに相談するのがおすすめ
離婚した方がいいか悩んでいる方のなかには、夫婦げんかが絶えなかったり、我慢を強いられたりする生活が続き、心身ともに疲弊してしまっている方も多いのではないでしょうか。
離婚するべきか悩んでいる方は、離婚カウンセラーに相談するのがおすすめです。
岡野あつこの離婚相談救急隊なら、相談者様の気持ちに寄り添い、親身になってサポート。
相談者様が幸せになるための道を一緒に探します。
離婚した方がいいか迷っている方は一度、相談してみてはいかがでしょうか。
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