岡野あつこの離婚相談救急隊®︎

10年以上も不倫!しかも同じ人としていたことが発覚。これからどうすればいいのか。

「不倫が10年続いていた(続いている)」
この言葉の重さは、経験した人にしか分かりません。

怒り、悲しみ、虚しさ、自己否定。
いろんな感情が一気に押し寄せて、「もう何を信じたらいいの?」となるのは当然です。

ただ、ここで私はいつもお伝えします。
10年の不倫は、あなたの価値を下げません。
下がったのは、相手の誠実さ。そして、壊れたのは“夫婦の安心”です。

このコラムでは、法律で白黒をつける話ではなく、
あなたがこれ以上傷つかないために、何を見て、どう整えるか。相談現場の視点でお話しします。

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相談内容

結婚して20年近くになります。夫とは大きな喧嘩もなく、家族としては普通に暮らしてきました。
ところが最近、夫が10年以上にわたって同じ相手と不倫をしていたことが分かりました。長い間ずっと続いていたようです。

最初は頭が真っ白になりました。怒りも。でもそれ以上に、「私のこれまでの時間は何だったんだろう」という虚しさに襲われています。
思い返せばになりますが、違和感がなかったわけではありません。夫が妙に優しい時期があったり、逆に冷たくなったり、居場所がはっきりしない日もありました。けれど私は子供もいるし家庭を壊したくなくて、深く聞かないようにしてきました。今となっては、それが間違いだったのかもしれません。

夫に問い詰めても、最初は否認されました。しかし、証拠を見せると黙り込み、「もう終わった」などと言うだけです。
相手がずっと同じ人だったのも余計にきついです。「一時の過ち」ではなく、「あの人がずっといた」ということです。
この先、この状態で夫婦を続けられるのか、続けるとして何を条件にすればいいのか、離婚するなら何から整えればいいのか、何も分かりません。正直、金銭面含めこの先1人で生きていく自信もないです。

私はこれから、どう動けばいいでしょうか。
今は感情が追いつかず、常に涙が出そうになります。それでも家のことは回っていく。そんな毎日にも限界がきそうです。

カウンセラーからの回答

ご相談ありがとうございます。
まず、10年以上という長さの不倫を知ったとき、心が崩れるのは当たり前です。全部まともな反応です。あなたが弱いからではありません。長さが心の逃げ道を奪うのです。

そして、もう一つ。
「10年も気づかなかった私が悪いのでは」と思い始めているなら、それは違います。
あなたは家庭を守りたかったからです。波風を立てずにやってきた、その努力の証です。夫婦はそうやって踏ん張ってきた人も多い。あなたも、その一人だということです。

ただし、ここからが大事です。
10年の不倫は、感情でぶつかるほど相手が“守り”に入りやすい。開き直る人もいますし、優しくしてなかったようにする人もいます。
そして奥さま側は、そこでまた揺さぶられてしまう。「優しくされたら戻れるかも」と思ったり、「やっぱり許せない」と突き放したくなったり。でも、これが一番消耗します。

こういうときほど順番を間違えないことです。

まず最初にやるのは、相手を叩くことではなくあなたを守ることです。
まずは必ず 「眠る・食べる・味方を一人」この三つを先に確保してください。情けない話ではありません。土台です。

次に、「夫婦をどうするか」は、今すぐ決めなくていい。
20年の夫婦生活ならば、判断が揺れて当然です。ここで結論を急ぐと、後悔する人が多い。
再構築するのか、距離を取るのか、終わらせるのか。選択肢は大きくこの三つですが、今は“保留”でも構いません。大事なのは、あなたが主導権を持てる状態に戻すことです。

そして現実の整理です。
長期不倫は、話し合いだけで綺麗に終わりにくい。嘘が上手いというより、嘘が習慣になっているケースが多いからです。
ですから、言い争いを増やす前に、事実を淡々と整えてください。
いつから、どんな形で、今どうなっているのか。これを「感情」ではなく「記録」にしていく。記録は相手を追い詰めるためではなく、あなたが選択を誤らないための材料になります。

最後に、夫の「もう終わった」という言葉。
本当に終わっている人は、もっと誠実に頭を下げます。あなたの痛みを軽く扱いません。
ここで必要なのは、反省の言葉の上手さではなく、行動の具体性です。関係を断ち、こちらの条件に向き合うのか。そこが曖昧なら、また同じことで苦しむ可能性が残ります。

不倫10年以上のケースは、表面の話し合いだけで片づけようとすると、奥さま側が二重三重に傷つきやすいので、一人で判断を背負わないほうがいいです。

あなたがこれから取り戻すのは、相手の気持ちではありません。自分の安心と尊厳です。
そのために、今はまず、感情を抱えたままでもいいので、現実を整えるところから始めましょう。

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「不倫10年」が特別しんどい理由——“長さ”は、心の逃げ場を奪う

不倫が短期なら許せて、長期なら許せない。そういう単純な話ではありません。
ただ、10年という時間には、傷が深くなる「仕組み」があります。

ひとつは、疑いながらも日常を回してきた年月です。
違和感がよぎっても、「気のせいだ」「家庭を壊したくない」と自分をなだめて、飲み込んで、また明日を過ごす。その繰り返しが、心の体力を削っていきます。

もうひとつは、飲み込んできた小さな引っかかりが、全部つながってしまうことです。
あの時の不自然さ、あの時の言い訳、あの時の距離感。点だったものが線になって、「ずっとだったのか」と胸の奥まで冷える。

そして何より重いのが、“家族として積み上げてきた歴史”ごと裏切られた感覚です。
記念日も、子どもの成長も、苦しい時期も、全部同じ時間の中にあった。そう思うほど、「私の人生は何だったのか」と足元が崩れます。

つまり苦しいのは、不倫という出来事だけではありません。
あなたが守ろうとして我慢してきた年数、その分まで一気に押し寄せてくる。10年の重さは、そこにあります。

10年続く不倫には、共通して出る“空気”がある

長期不倫は、派手なドラマよりも、もっと静かに進みます。
そして静かだからこそ、周りも気づきにくい。あなたも「気のせいかな」と自分を黙らせやすい。

相手の嘘が“上手い”というより、嘘が“習慣”になっている

10年続くと、言い訳が巧妙というより、本人の中で「そういう生活」が通常運転になっていることが多い。
だから問い詰めても、反省より先に防御が出やすいんです。

優しさと冷たさが交互に来て、あなたが振り回される

罪悪感で優しくなる人もいれば、外に心が向いて冷たくなる人もいる。
長期不倫は、この振れ幅が大きく、あなたが疲れていきます。

 「10年も気づかなかった私が悪い?」と自分を責めるあなたへ

こう思われる方、ものすごく多いです。
でもはっきり言います。

気づけなかったのは、あなたが鈍いからじゃありません。
信じたかったから。家庭を守りたかったから。波風を立てたくなかったから。
それは、あなたが“ちゃんと家族をやってきた”証拠でもあります。

責めるべきはあなたではなく、
あなたの誠実さの上にあぐらをかいて、関係を続けた相手の選択です。

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いま大事なのは「詰めること」じゃなく「整えること」

不倫が10年というご相談で、いちばん結果が分かれるのはここです。

つらさが大きいほど「今すぐ吐かせたい」「白黒つけたい」と思います。けれど感情のままぶつかると、相手は反省より先に警戒に入ります。すると真実は遠のき、隠し方だけが上手くなってしまう。これは相談現場で何度も見てきた流れです。

“確認”より先に、あなたの心が折れない仕組みを作る

直後は、心も体も消耗しきっていて判断力が落ちます。だから先に守る順番です。
まず眠れる環境を整えること。睡眠が崩れると、考えが極端になりやすく、決めなくていいことまで決めてしまいます。
次に、味方を一人決めること。SNSや不特定多数ではなく、守秘がきく相手、信頼できる少人数に絞ってください。
そして「今日やること」を小さくすること。大きな結論は先延ばしで構いません。今日やるのは、事実と生活を“整える”ための一歩だけでいいのです。

これからの選択肢は、3つに整理して考えていい

この先の道は、ざっくり3つに整理できます。
再構築。ただし“我慢”ではなく、条件を決めて進める形です。
距離を取る。別居や実家などでいったん呼吸を取り戻し、思考を戻すやり方です。
終わらせる。離婚も含めて、生活を作り直す決断です。

大切なのは「どれが正しいか」ではありません。
あなたの心と生活が壊れない道を選ぶこと。そのために、焦って詰めるより、先に整える。ここを外さないでください。

最後に——10年を「無駄だった」で終わらせないために

不倫が10年。事実は変えられなくても、これから先は変えられます。
取り戻すのは相手ではありません。あなたの時間、安心、尊厳、未来です。

必要なのは、派手な復讐でも我慢でもなく、ブレないための「順番」と「支え」。
一人で抱えず、早い段階で相談しながら道筋を整えてください。

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