「離婚したい」と伝えたのに首を縦に振ってくれず離婚を拒否されたら——胸がぎゅっと重くなる瞬間ですね。
けれど、ここで止まらないでください。日本では相手の「はい(離婚の同意)」がなくても、決められた階段を上れば前に進めます。順番は協議 → 調停 →(調停前置のうえで)訴訟。そして訴訟で離婚を勝ち取るには、法定離婚事由をきちんと立証する——ここが大きな分岐点です。
だからこそ感情で押し切らず、①安全 ②記録 ③家計 ④言い方 ⑤法的手順の順で整えていきましょう。
私がいつもお伝えしている通り、焦らず、でも確実に。これが、あなたの毎日をまた動かす最短ルートです。
離婚を拒否されている方からの相談内容
相談①:二度の不倫が発覚した夫。「もうしない」の一点張りで離婚を拒否されています
相談内容(Sさん)
一度目の浮気で謝罪があり、やり直すと決めましたが、一年後に別の相手で再発。夫は「今度こそ反省した」と言います。最近またスマホを手放さず、家計の明細も見せてくれません。私が離婚を切り出すと「絶対離婚はしない」の一点張りです。迷いと疲れで動けません。
回答
見るべきは“言葉”ではなく“パターン”です。謝罪→約束→再発が繰り返されるとき、信頼回復の意思は“口ではあっても行動にはない”と判断できます。あなたはもう充分に誠意を尽くしてきました。次は相手の番です。
まず、家計の透明性を取り戻しましょう。収入・固定費・変動費・資産・負債を一枚に棚卸ししてみることです。お金の見える化は、関係の見える化につながります。そのうえで、再スタートの条件を紙に落としましょう。連絡ルール、家計の開示、説明のない外出の扱い、再発時の手順(別居・財産の整理開始)まで具体に。
評価は時間で。変化が見えないなら、別居と調停を視野に、あなたの暮らしを先に安定させる準備を始めましょう。
離婚は相手を罰する作業ではありません。自分の尊厳と日常を立て直す前向きな選択でもあるのです。
相談②:無視と沈黙が続く。さらに二年以上のセックスレス。離婚を拒否されて前に進めない
相談内容(Tさん)
提案をすると「お前は何も分かっていない」と切られ、日常はほぼ無言。セックスレスは二年以上です。
私が離婚を切り出すと「今は無理」「落ち着いてから」と先延ばし。子どもの前では普通を装いますが、家で休めず、帰宅前にため息が出ます。離婚したいのに、話が進みません。
回答
“家で休めない”が積み重なると、人は自分らしさを失っていきます。まず心身の燃費を整えましょう。
面前の説得はやめ、就寝前の三分対話に切り替えます。「責めたいわけではないの。整えたいから三分だけ」と前置きして、よかった一つ、困った一つ(事実だけ)、明日助かる一つを交互に。説得ではなく整えるための会話です。
親密さは、プレッシャーを外すと戻りやすくなります。「今日は最後までしない日」を導入し、手や肩に触れるだけで終える練習を。誘いと断りは合図カードで可視化すると、拒絶の痛みが減ります。
離婚の拒否ができるケース
結論から言うと、協議離婚(話し合いでの離婚)に限っては相手が拒否できます。
離婚届は二人の署名・押印がそろってはじめて受理されますから、「署名しない」「話し合いに応じない」という形でストップはかけられるのです。ここで多くの方が「もう動けない」と感じてしまいますが、どうか覚えておいてください。相手の拒否で“永遠に”止まるわけではありません。
日本では、協議が行き詰まったら家庭裁判所の調停という第三者の場に進めます(いわゆる調停前置のルート)。相手が渋っても、呼び出しにより手続き自体は進み、出席が不十分でも「不成立」という記録が残ります。
そこで合意に至らなければ、最終的には訴訟(裁判離婚)に進む道が開きます。つまり、「離婚を拒否されたら」止まるのではなく、協議 → 調停 →(必要なら)訴訟と“場”を移していくのが正しい順番です。
離婚の拒否ができないケース
裁判で離婚が認められた場合、相手は離婚を拒否できません。
裁判で離婚が認められるには、法定離婚事由(不貞、悪意の遺棄、三年以上の生死不明、回復見込みのない強度の精神病、婚姻を継続し難い重大な事由=長期別居や暴力など)の立証が必要になります。
ここが大切な分岐です。相手がどれだけ拒んでも、事由が明確で証拠が整っていれば、裁判所が離婚を認める可能性は高まります。
逆に、事由が乏しく準備も不十分なら、感情だけでは前に進めません。だからこそ私がいつもお伝えするのは、安全を確保し、事実を記録し、家計を見える化し、言い方を紙に落とす——この土台づくりです。
離婚を拒否されている場合は生活を守りながら“場”を変えて進める
なお、「拒否されている間」は法律上の婚姻関係が続くため、婚姻費用(別居中の生活費)の請求や、子どもがいる場合は監護や面会交流の枠組みを調停で整えることができます。
DVや激しい威圧があるなら、まずは安全の確保が最優先。距離を取り、保護命令や相談窓口の活用も視野に入れてください。拒否に向き合うことは、相手をねじ伏せることではありません。あなたと子どもの生活と尊厳を守りながら、正しい場と手順に“移す”ことです。
「離婚を拒否されたら」——迷いは当然です。でも道はあります。感情の押し合いをやめて、場を変える・記録を残す・紙で進めることが大切です。
離婚を拒否されたときの対処法
感情戦から降りる|短い一言で“枠”をつくる
長い説明や口論は逆効果です。「私は離婚を望みます。◯月までに合意を作りたいです」「10分置いてから話しましょう」のように、Iメッセージの短文で枠を示し、同じ言い回しを繰り返します。言葉を整えるだけで、エスカレートを抑えられます。
家計を「一枚」に|見えない不安を数値化する
収入、固定費、変動費、資産、負債、保険をA4一枚に整理。ネット明細は月別にPDF保存(例:2025-09_○○銀行)。家計の透明化は、話し合いの具体化に直結します。
伝達方法を“紙”に移す
面前の口論はやめ、紙の叩き台を渡します。
目的(協議離婚の合意)、期日(◯月◯日まで。不成立なら調停へ)、議題(子:監護・面会・養育費/お金:財産分与・年金分割/住まい:退去・鍵・郵便/スケジュール)、進め方(メール等ログが残る手段)、中断基準(怒鳴り・侮辱で中断)などを一枚の紙にまとめてみるといいでしょう。紙に落ちると話は短く、具体になります。
子どもと住まいを最優先に
誰が日常を担うか(監護の実績と今後の安定)、面会の頻度・方法・引き渡し場所・オンラインの扱い、住まいの退去時期・鍵・郵便・光熱の切替まで、先に“枠”を決めます。合意が難しい項目は調停の議題へもっていくといいでしょう。
注意点
別居を選ぶときの注意点|目的の明言と生活の連続性
別居は“破綻の積み上げ”として有効な場合がありますが、独断・無計画は逆効果。「夫婦関係悪化と離婚を前提にした別居」である旨を言葉と文書で明示し、住まい・鍵・郵便・ライフライン・子の学校等、生活の連続性を先に整えましょう。
脅し・虚偽・挑発はNG
相手を不安にさせるための虚偽の借金話、会社や周囲への嫌がらせ、挑発的な行為は、法的にも倫理的にも逆効果です。あなたの信頼性を損ない、子どもや将来の合意に悪影響を及ぼします。正攻法(安全・記録・家計・紙・手順)でいきましょう。
ひとりで抱えない——専門家と“場”をつくる
拒否に疲れたときこそ、第三者の場が効きます。
カウンセラーで言い方と境界線を整え、弁護士で手順と証拠の組み立てを確認。あなたの尊厳と日常を守りながら、協議・調停・訴訟の“正しい場”を選んで進めましょう。
最後に
「離婚を拒否されたら」——それはあなたの人生を止める合図ではありません。
あなたとお子さんの尊厳を真ん中に、現実的に前へ進んでいきましょう。悩まれたらぜひ当サロンへご相談ください。
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