「モラハラ夫に効く言葉ってありますか。」
まず最初にお伝えしておきたいのは、一発で性格を変えてしまうような魔法のセリフは残念ながら存在しない、という現実です。
ただ、その一方で、何も言わずに一生我慢を続ける必要もありません。
大事なのは、戦うための言葉ではなく、自分と子どもを守るための言葉を持つことです。
私達が現場で積み上げてきた経験から言えるのは、モラハラ夫に効く言葉とは、夫をやり込めるためのきつい一言ではなく、境界線を描き、自分の軸を取り戻し、いざというとき動けるように準備につなげていくための言葉なのだということです。
ここからは、実際のメール相談をもとに、モラハラ夫に効く言葉と、その言葉を支える考え方をお話ししていきます。 「モラハラ夫に効く言葉は何でしょうか。言い返したいけれど、余計ひどくなりそうで怖い。」
こんな思いでこのページを開いてくださった方へ。
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相談内容:19年連れ添ったモラハラ旦那と家庭内別居
初めまして。
結婚19年、男の子3人がいる43歳主婦です。
結婚前から持っていた違和感が最近になりやっとモラハラではないかと思うようになりました。
自分の気に入らないこと、不利になることがあると所構わず怒鳴り、時には手や足もでます。
これは私に対しても子供に対しても同じです。
私は旦那に怒られる材料がないかを探す毎日です。
とりあえず私がちゃんとしていれば、怒らないと思い、先回り先回りして対応してきましたが、もう疲れてしまいました。今は家庭内別居である意味すごく平和ですがドキドキはおさまりません。
離婚かこのままを維持かどちらが子供のためになるかもわからず、悩む日々を過ごしています。
助けてください。
相談内容の解説
ご相談者は、結婚十九年、三人の男の子を育てる四十三歳の主婦の方です。
結婚前からどこか違和感はあったそうです。それでも「私が気にしすぎなのかもしれない」と、自分をなだめながら結婚生活を続けてきました。
ところが最近になって、ようやく「これはモラハラではないか」という考えにたどり着かれました。
夫は、自分の気に入らないことや不利になることがあると、場所を選ばず怒鳴り散らします。
ときには手や足も出る。
それは妻である相談者だけでなく、子どもたちにも同じです。
相談者は、毎日「旦那に怒られる材料がないか」を探し続けています。
自分がちゃんとしていれば怒られないはずだと信じ、先回りして、先回りして、夫の機嫌を損ねないように動いてきました。
しかし、もう心も体も限界を感じています。
今は家庭内別居で、表面的には穏やかな日々に見えます。
けれど、夫の足音が聞こえるたびに心臓が締め付けられるようにドキドキして、全く落ち着けません。
離婚すべきなのか、このままの状態を維持する方が子どものためなのか。
どちらが正解か分からず、悩み続けている。
「助けてください。」
その一文で、この十九年の重さが伝わってきます。
離婚か継続かの前に「整える」こと
あなたのお気持ちとして、一応平和な日々とはいえ、ドキドキしながら暮らすことに限界を感じていらっしゃるなら、離婚も有りなのかもしれません。
しかし、それにはしっかりした準備も必要です。今、ある程度夫の行動をコントロールする術を身につけていらっしゃるのですから、そこは心を砕くというより、“こういう時はこうなる”、と事務的に考えられて対処され、少し時間をかけて考えられてはどうでしょう。
離婚となりますと、やはり経済力、そしてお子様のお気持ちが問題となってまいります。
メールでは、あなたがお仕事をされていらっしゃるかどうか、また、お子様の年齢や父親に対するお気持ちが書かれておりませんでした。
ですので、何とも申し上げられませんが、結論を出す前に、一度それぞれの場合の生活のシュミレーションをなさってみてください。
そうすると、どちらを選択するにしても、例えば、お子様の教育費もまだまだかかってくるでしょうし、もし、お仕事をされてないのでしたら、“あなたが経済力をつけることが必要”、というものが浮き上げってくるかもしれません。
そうなると、“資格を取る”とか“仕事を始める”の優先順位が高くなってきます。 今までの生活に少し違う行動が入り、違った空気にふれることになり、凝り固まっていた考えや感情が変化すると、ご夫婦の関係にも変化がでてくるかもしれません。
そこで、どういう選択をするかを決められてもよいのではないでしょうか。
今回、メール相談をされたのは、ご自身の中で何か芽生えたのではと感じます。この機会に行動されるといいですね。
色々細かくアドバイス申し上げたいのですが、メールは情報も少なく、的確にお伝えするには限界がございます。
サロンでは経験豊富なカウンセラーが相談にあたっております。一度いらして詳しい事情をお話になってみられてはどうでしょう。
あなたに寄り添い、サポートし、あなたの選択にお役に立てるアドバイスが得られると思います。
辛い状況の中、メールを下さりありがとうございました。
是非がんばってください。
モラハラ夫とは何か|「誰のおかげで」「お前には価値がない」と言われ続ける苦しさ
モラハラという言葉は、すっかり一般的になりましたが、その正体は「目に見えない暴力」です。
殴る、蹴るといった身体的な暴力ではなく、言葉や態度で相手の心をじわじわと傷つけていく精神的な暴力。
岡野のところに届くご相談にも、典型的なモラハラ夫の言葉がたくさん並びます。
「誰のおかげで暮らせていると思っているんだ。」
「誰のおかげで飯が食えているんだ。」
「お前は嫁として失格だ。」
「母親としても失格だ。」
「お前の存在価値なんてゼロだ。」
こうした言葉は、本人からすると「本気で怒っているだけ」「正しいことを言っているだけ」という感覚かもしれません。
しかし言われ続ける側は、自尊心を削られ続け、やがて「自分は価値がない人間だ」と信じ込まされてしまいます。
さらに厄介なのは、モラハラ夫の多くが、自分がモラハラをしている自覚をほとんど持っていないことです。
自分の行動を「しつけ」「教育」「正論」だと信じ、妻が傷ついていることに気づかない。
あるいは、気づきたくない。
妻の側も、「自分が悪い」「私さえ我慢すれば」と自分を責める方向に行きやすいので、
二人だけの密室の中で、モラハラは静かに、しかし確実にエスカレートしていきます。
モラハラ夫に効く言葉とは何か|攻撃する言葉ではなく、自分を守る言葉
ここであらためて、「モラハラ夫に効く言葉」とは何かを整理しておきます。
多くの方は、モラハラ夫に効く言葉というと、「一発で黙らせる切り返し」や「ギャフンと言わせる正論」をイメージされます。
ところが、モラハラ夫に対して、そのような攻撃的な言葉を投げてしまうと、ほとんどの場合、相手の怒りと攻撃性を刺激し、状況を悪化させてしまいます。
岡野が考える「モラハラ夫に効く言葉」は、性格改善の魔法の一言ではありません。
それは、次のような役割を持つ言葉です。
怒鳴られたり、人格否定されたりしたときに、「ここから先は無理です」と、自分の安全ラインを示す境界線の言葉。
「私はこう感じています」と、自分を主語にして、自分の心と体の状態を確認し直す、自分軸の言葉。
将来、別居や離婚も含めて動かざるをえなくなったときのために、事実を記録に残し、専門家に相談するきっかけをつくる、現実的な準備の言葉。
モラハラ夫に効く言葉とは、夫を変えるためのものではなく、あなた自身の心と生活を守るための言葉なのです。
場面ごとの「モラハラ夫に効く言葉」の考え方
怒鳴られたとき:「火に油を注がない」ことを最優先に
モラハラ夫で多いのが、突然大声で怒鳴り出す場面です。
このとき、つい「いい加減にして」「そんな言い方しないで」と言い返したくなります。
しかし、動画でもお話ししているように、怒っている最中に反論すると、相手の神経を逆なでし、怒りを一段階引き上げてしまいかねません。
余力があれば、静かな声でこう伝えてみてください。
今の声の大きさだと、頭が真っ白になってしまって、何を言われているのか入ってきません。
普通の声なら、ちゃんと聞けると思います。
その言い方だと、怖くてうまく答えられません。
少し落ち着いてから話せませんか。
ここで大事なのは、相手の人格や正しさを評価するのではなく、「自分の状態」だけを言葉にすることです。
それでもエスカレートするようであれば、言葉よりも「その場から離れる」という行動の方が優先になります。
人格否定されたとき:「全部私が悪い」を止めるための一言
「嫁として失格だ。母親としても失格だ。」
「お前の存在価値なんてない。」
こうした言葉は、心に深い傷を残します。
言われ続けると、自分でも「私はダメな人間だ」と信じ込んでしまいます。
そんなときこそ、心の中でひとつ決めてほしいことがあります。
夫の評価と、自分の価値をイコールにしないということです。
声に出せる余裕があるなら、こういう言い方もあります。
あなたにどう見えているかは分かります。
でも、私は私なりに、母として、妻として、出来ることをやっているつもりです。
この言葉は、相手に反論しているようにも聞こえますが、本質的には、自分に向けた宣言です。
「私は存在価値ゼロの人間ではない」と、自分自身に言い聞かせ直すための、モラハラ夫に効く言葉です。
子どもにまでモラハラが及んだとき:「今ここを守る」ための言葉と行動
モラハラ夫の中には、子どもに向かって母親の悪口を吹き込み、「お前のお母さんは何もできない」「バカなんだ」と洗脳するようなことを言う人もいます。
こうした場面では、冷静でいること自体が難しいかもしれません。
それでも、もし伝えられるなら、こんな言葉を持っておいてください。
今の言葉は、子どもの心に深く残ってしまうと思います。
私は母として、とてもつらいです。
子どもの前でお互いを貶める話し方は、やめたいです。
そう言っても聞き入れられないときは、言葉よりも行動を優先します。
子どもに「ちょっとこっちで宿題しようか」と声をかけて、その場から離れる。
落ち着いた時間に、信頼できる学校の先生や相談機関に状況を伝える。
これも立派な「モラハラ夫に効く」動き方です。
言葉だけで頑張りすぎない|証拠と診断書という「実務」の大切さ
モラハラ夫に効く言葉を考えることは大事ですが、それだけで何とかしようとしないでください。
モラハラ相談で必ずお伝えするのは、心の対処と同時に、現実の対策も進めておくことです。
日付をつけて、いつどんなモラハラ発言や行動があったかをノートに書いておく。
可能であれば、ICレコーダーやスマートフォンで音声を残しておく。
眠れない、食欲がない、涙が止まらないなど、心身に影響が出ている場合は、心療内科や精神科を受診し、自分の状態を医師という第三者に見てもらう。
診断書に「配偶者からのモラハラが原因」とまでは書かれないことも多いですが、通院歴と症状が残ること自体が、大切な証拠になります。
そして、その証拠をどう使うかは、必ず専門家と一緒に考えるようにしてください。
警察に駆け込むのか、調停や裁判で使うのか、それとも信頼できる親族や第三者から夫に「気づいてもらうため」に使うのか。
証拠の見せ方を誤ると、逆上を招き、モラハラが激化することもあります。
だからこそ、カウンセラーや弁護士、自治体の相談窓口などと連携しながら進めることが大切です。
離婚か継続か迷うとき|「生活のシミュレーション」が心を軽くする
ご相談者のように、「離婚した方が楽かもしれない。でも、子どもの生活やお金のことを考えると踏み切れない」という方は、とても多いです。
このときに、感情だけで「離婚」か「我慢」かを選ぼうとすると、自分を責める方向に行きやすくなります。
そこで、よくお勧めしているのが、生活のシミュレーションです。
離婚した場合の生活を書いてみる。
家賃はいくらくらいになりそうか。
光熱費や食費、通信費、子どもの学費はどのくらいかかるか。
自分の収入は、今いくらで、どこまで増やせそうか。
一方、今の家庭内別居を続ける場合の生活も書いてみる。
子どもたちはどう感じていそうか。
自分の体と心は、あと何年この状態に耐えられそうか。
完璧な答えは出なくても構いません。
紙に書き出してみると、モラハラ夫の言葉に縛られていた頭の中に、少しスペースが生まれます。
そのうえで、多くのケースに共通して見えてくるのは、自分の経済力と相談できる味方が、どちらの選択をするにしても土台になる、という現実です。
だからこそ、いきなり離婚の決断をする前に、パートでも構わないので収入源を持ってみる。
資格講座やスキルアップの情報を集めてみる。
地域の相談窓口や、専門のカウンセリングサービスに一歩踏み出してみる。
こうした小さな行動ひとつひとつが、モラハラ夫に振り回されない人生を取り戻す準備になっていきます。
岡野あつこの「モラハラ夫」関連動画も参考に
文字だけでは伝わりにくい部分は、動画で見ていただくと、よりイメージしやすくなります。
モラハラとは何か、その特徴や典型的なフレーズ、そしてどう対処していけばいいのか。
精神科医との対談を通じて、感謝の力やガス抜きの大切さについても、分かりやすく語っています。
モラハラ夫に効く言葉の背景にある「考え方」を理解していただくと、言葉の使い方も、ぐっと変わってきます。
まとめ|「モラハラ夫に効く言葉」は、あなたが自分の人生を選び直すための言葉
モラハラ夫に効く言葉を探しているとき、人はどうしても「相手を変える」「懲らしめる」という方向に意識が向きがちです。
けれど本当に大事なのは、あなたと子どもを守り、あなた自身が自分の人生のハンドルを握り直すための言葉を持つことです。
境界線を示す静かな一言。
自分の感じ方や限界を、自分の言葉で認めてあげること。
証拠を取り、経済力と相談先を少しずつ整えていくこと。
これらすべてが、「モラハラ夫に効く言葉」とセットで進めていきたい、大切なプロセスです。
あなたは、モラハラ夫の言葉で価値を決められる存在ではありません。
どれだけ「存在価値がない」と言われても、本当の価値は、あなた自身が決めるものです。
もし今、「離婚しても、しなくても地獄」と感じているなら、その気持ちをそのまま持ってきてください。
一人で抱え込まずに、専門家に、そして岡野あつこの離婚相談救急隊の仲間たちに、ぜひ一度胸の内を話してみてください。
モラハラ夫に効く言葉は、相手を倒すための刃ではなく、あなたが自分の人生を取り戻すための合図です。
今日ここで、この文章を最後まで読んでくださったこと自体が、すでに大きな一歩になっています。
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